和の慣用色名
蜜柑色 みかんいろ
- Web Color
- #F68B1F
- RGB
- R(赤): 246 G(緑): 139 B(青): 31
- CMYK
- C: 0.0 M: 43.5 Y: 87.4 K: 3.5
- HSL
- H: 30.1 S: 92.3 L: 54.3
「蜜柑色」の由来と特徴
蜜柑色(みかんいろ)は、冬の果実である**蜜柑(みかん)**の皮のような、**明るく鮮やかな橙色(オレンジ色)**を指す日本の伝統色です。暖かく、親しみやすい印象を持つ色です。
由来
語源は、その名の通り、冬の季節に食される柑橘類「蜜柑(ミカン)」の熟した果実の皮の色に由来します。ミカンは、日本で古くから栽培されてきた果物であり、特に江戸時代以降、庶民の間にも広く普及し、冬の風物詩となりました。
「橙(だいだい)」や「柑子(こうじ)」といった、より伝統的な色名も橙色を指しますが、蜜柑色は、その親しみやすさと身近さから、近代以降に定着しました。蜜柑の皮の色が持つ暖かみや活発さ、そして太陽の恵みを連想させる色彩が、この色名の由来となっています。
関連する文学的表現
蜜柑色という色名自体は、ミカンの普及とともに比較的新しい時代に定着したため、百人一首や古今和歌集といった古典和歌には登場しません。
しかし、ミカンやそれに近い柑橘類は、古くから長寿や繁栄の象徴として、また香り高い果実として和歌の世界に登場しています。特に、蜜柑色が象徴する明るい橙色は、太陽の光や炎、紅葉などの暖色系の情景を詠む際に連想されてきました。
五月(さつき)待つ 花橘(はなたちばな)の 香(か)をかげば 昔の人の 袖(そで)の香ぞする(『古今和歌集』、詠み人知らず)
この歌にある「橘(たちばな)」の果実は、蜜柑に近い橙色をしており、その香りが過去の思い出を呼び起こす情景は、蜜柑色が持つ温かく懐かしいイメージと結びつきます。
色の特徴
蜜柑色は、赤と黄がバランスよく混ざった、明度が高く、彩度も高い鮮やかな橙色です。
・伝統的な染色では、鬱金(うこん)や梔子(くちなし)などの黄色の染料に、紅花(べにばな)や茜(あかね)などの赤の染料を混ぜ合わせることで、この陽気な橙色を表現しました。
・同系統の「赤橙(あかだいだい)」よりも赤みが少なく、より純粋なオレンジ色に近いのが特徴です。
・暖かさ、活発さ、喜び、健康的な印象を与える色として、衣服や工芸品に広く用いられています。


