和の慣用色名
水浅葱 みずあさぎ
- Web Color
- #70A19F
- RGB
- R(赤): 112 G(緑): 161 B(青): 159
- CMYK
- C: 30.4 M: 0.0 Y: 1.2 K: 36.9
- HSL
- H: 177.6 S: 20.7 L: 53.5
「水浅葱」の由来と特徴
水浅葱(みずあさぎ)は、浅葱色(あさぎいろ)をさらに水のように淡くした、透明感のあるごく薄い青緑色を指す日本の伝統色です。清らかで涼しげな印象を与えます。
由来
語源は、「水」と「浅葱(あさぎ)」を組み合わせた色名で、その淡い色味を表現しています。「浅葱」は、藍染めをごく浅く染めた色、または葱の葉の根元に近い淡い青緑色に由来します。
この「浅葱色」に、「水」という言葉を冠することで、浅葱色よりもさらに薄く、透明感があり、澄んだ色合いであることを強調しています。まるで清らかな水が溶け込んだかのような、清涼感のある色です。
この色は、古くから日本の自然に見られる、早春の霞や清流、あるいは淡く晴れた空の色を連想させ、上品さと清潔感を兼ね備えた色として、特に好まれました。
水浅葱色は、具体的な百人一首の歌に登場する色名ではありません。しかし、その色合いが持つ「清らかさ」や「透明感」は、古くから和歌で詠まれてきた水や空、光の情景と深く結びついています。
例えば、春の夜明けや早朝の霧がかった景色、あるいは玉のような水滴が光を反射する様子など、儚くも美しい情景を表現する際に、この水浅葱のニュアンスが連想されます。
み吉野(みよしの)の 山の白雪(しらゆき) 積むがごと 世の世(よ)重ねて 見まく欲(ほ)りする(『古今和歌集』、坂上是則)
この歌にあるような、雪解け水が流れ出す清らかな春の情景や、澄んだ空気の感覚は、水浅葱が持つ透明で清潔な美しさと響き合います。
色の特徴
水浅葱色は、青を主体に緑がわずかに混ざり、白が大量に加えられた、明度が非常に高い淡い青緑色です。
・伝統的な染色では、藍(あい)の染料を極限まで薄くして染め、水で色を広げたような繊細な発色を実現します。
・同じ系統の「浅葱色」がやや濃く、緑みが強いのに対し、水浅葱色はさらに白っぽく、水色に近い清澄な色合いであるのが特徴です。
・爽快感、涼やかさ、初々しさを象徴する色として、特に夏の装束や、工芸品などに用いられてきました。


