和の慣用色名
躑躅色 つつじいろ
- Web Color
- #EF5B9C
- RGB
- R(赤): 239 G(緑): 91 B(青): 156
- CMYK
- C: 0.0 M: 61.9 Y: 34.7 K: 6.3
- HSL
- H: 333.6 S: 82.2 L: 64.7
「躑躅色」の由来と特徴
躑躅色(つつじいろ)は、春に咲き誇る躑躅(つつじ)の花のような、鮮やかで冴えた紅紫色を指す日本の伝統色です。強烈な印象を持つ、華やかな色合いです。
由来
語源は、その名の通り、ツツジ科の植物である「躑躅(つつじ)」の花の色に由来します。ツツジは日本各地の山野に自生し、春の終わり頃に一斉に咲き、山を覆い尽くすほどの鮮烈な美しさで知られています。
ツツジの花の中でも、特に野生種のヤマツツジやミツバツツジなどに見られる、強く華やかな赤みを帯びた紫色をこの色名で表現しています。
漢字の「躑躅」は、人が花があまりに見事なために立ち止まって(躑躅)しまうことに由来するという説や、花の毒性ゆえに牛馬が食べると足踏みをする(躑躅=たちどまる、ためらう意)ことに由来するという説があります。
関連する文学的表現
躑躅色は、特定の百人一首の歌に登場するわけではありませんが、「つつじ」そのものが初夏の季語として、平安時代以降の和歌や物語にたびたび登場し、その華やかさが愛でられてきました。
山吹は かけのまゆよと 散りぬれど つつじの花は いま盛りなり(『拾遺和歌集』)
この歌にあるように、春の盛りを過ぎ、ヤマブキなどの花が散り始めた頃に、ツツジは色鮮やかに咲き誇り、人々の目を楽しませます。ツツジの持つ燃えるような鮮やかさは、当時の貴族の装束や調度品の配色にも取り入れられ、華麗な色彩感覚を形作りました。
色の特徴
躑躅色は、赤に紫がわずかに混ざったような、明るく冴えた紅紫色です。
・伝統的な染色では、茜(あかね)や蘇芳(すおう)などの赤系の染料と、紫根(しこん)や藍の青紫系の染料を掛け合わせることで、この鮮やかな紫みを帯びた赤色を表現したと考えられます。
・同じく鮮やかな紅色系である「韓紅花色」が黄色味のない純粋な赤に近いのに対し、躑躅色は紫のニュアンスを含む点が特徴です。
・力強い生命力や華麗さを象徴する色として、特に女性の衣装などに用いられました。


